蝉の声

会社の近くの公園。テニスコートのすぐ横にある。お昼休みにちょうどいい散歩コースだ。

なんと、夏の音色。蝉の声が賑やかだ。ミンミン蝉。アブラ蝉。確か、テレビで、ミンミンと鳴くミンミン蝉。ツクツクボウシもツクツクボウシと鳴く。アブラ蝉だけ、アブラとは鳴かない。テレビでの話だと、ジージーと鳴くアブラ蝉は油で炒める音らしい。なんか、かわいそうな名前だ。

そんなことを思いながら、お昼の散歩は、800歩。10分くらいなのだが、嫌なことも忘れてしまうような僕にとっては貴重な時間だ。

会社のあるテクノプラザの前まで歩いてくると、花壇には、たくさんの花。もう少し小学校の時に教えられた花の名前を憶えていれば、楽しいのだろうが、まったく出来の悪かった僕の記憶から出てこない。

あ、そうだ。百日草っていう花の名前があったなあ。確か、夏は花で百日も咲いているって先生が言っていた。これだっけ?

名前を知っていても、どの花かわからない。こんど、詳しい友達がいたら、聞いてみよう。そんな友達が現れたころは、百日どころか、ずっと日々は過ぎ去り、どの花かもわからなくなっているのだろう。たしか、百五十日前に咲いていたんだけどと友だちに話しても、呆れた顔をされるだけだろう。

そんなことをふと思う、昼下がり。